1977年 スーパーカー交遊録

A宅さんからご提供いただいた当時の写真紹介の第3弾!ディノのフェンダーに腰掛ける切替徹氏とスリーピースでキメるA宅さん。


メラクのドライバーズシートに収まるA宅さん。


京都ナンバーの青いボーラ。当時、よく知られた個体だと思われます。(ちなみに切替氏のボーラは黄色でした)


京都ナンバーのデイトナ、これも当時、露出の多かった個体ですね。


赤坂三丁目での集まり。サニー・エクセレントがいい味出しています。上の集まりと同じ車が散見されますが、A宅さんに、何の集まりだったのですか?と伺ったところ、覚えていない、とのこと。


私が切替氏を初めて知ったのは、「サーキットの狼」、ボーラを駆る男として。そのメットには、「カーショップ・ディーノ」と唐突に描かれており、もしや実在のモデルがいるのではないか、と小学低学年ながら思っていた次第。

筑波の最終ごときで宙を飛ばないでいただきたい!!


まもなく当時のハナタレどもはブラウン管で切替氏と再開するのです。東京12チャンネルの「対決!スーパーカークイズ」(1977年7月4日~1978年10月2日放送)に、土浦弁で語るご意見番としてご出演されておりました。


番組最後のスーパーカー同志のゼロヨン、サーキット一周などのガチンコ対決は本当に楽しみでした。そのブッキングを交友関係の広い切替氏が仕切っていたようです。

番組マスコット(今でいうならゆるキャラ)、「カウンタックマン」。懐かしい・・・


「スーパーカー&人類の美しい結晶!」とあったり、「スーパーカー星からやってきた」、「たまごから産まれたふた子」とあったり、設定はかなりぶれています。


そんなブーム絶頂の1977年8月、切替氏は自身ボーカルのレコードを出されています。バリバリのメジャー・レーベル(コロンビア)のプレス。A面は「真赤なフェラーリ」、B面は「マセラティの旋風(かぜ)」。ボーナストラックとして、365BBのエキゾーストノートを収録、痺れます。


スーパーカークイズ司会の山田隆夫氏による「スーパーカーなーんちゃって&僕はカウンタックマン」も1978年4月に東芝EMIよりリリースされています。当時、このレコードを買った子供はアホだと思う。(番組のテーマソングには、♪僕の憧れ 僕の恋人 スーパーカー♪というキャッチーなのが別にありました。)

幻の?伝説の?自費出版本、切替徹氏著・「フェラーリを診断する」!!私もA宅さんからお借りして読破いたしました。1985年初版ですから意外にもブーム終焉後ずいぶん経ってからの出版だったのですね。

自費出版ながら、バブル期には黄色の表紙となって復刊しております。

そして、第2次スーパーカーブームがバルブ期にやってきます。主役は、カウンタックと512BBから代わって、F40と959。正札4,000万円程度のF40が1億~2億円で奪い合うように取引されるという狂乱ぶりでした。

切替氏はご健在どころか、ますますお盛んでありました。1990年に販売したビデオの中で、ご自身のF40を常磐道で300km/hオーバーで走らせ、F40の実力を世に問われておられます。

しかし、というか、当然というか・・・上記ビデオを証拠に、切替氏は道交法違反(217km/h超)で起訴されてしまいました。

バブルの狂乱の一側面であったのでしょう。似たようなことをしていた者は他に(いくらでも)おりました。皆、どこまでが許されるのか、どこからが許されないのか、その分水嶺を探り合っていた中、ついに警察が動き、切替氏はスケープゴートとなったのです。

さすがに執行猶予はついたのでしょうか?単なる罰金刑?まさか実刑?

[追記]
「フェラーリF40公道爆走事件の真相」伝説の公道320km/hビデオはなぜ生まれた!?

こんな記事を見つけました。

『ビデオ制作会社から「『320km 激走 Ferrari F40』というセルビデオを作りませんか」という話が舞い込む。(略)走行動画の撮影は、谷田部のテストコース(JARI:日本自動車研究所)で行われることとなった。しかし、バンク走行など未経験の切替氏はアクセルを踏みきれず、メーター読みで280km/h止まり。このままでは企画が成立しない。「レーシングドライバーを使う」という提案もあったが、人生の宝物であるF40のハンドルは誰にも触らせたくない。(略)話はおかしな方向へと進み、最終的に『谷田部の走行シーンに、高速道路で300km/hを出したメーターの映像のみを重ねる』という“禁じ手”で、この局面を乗り越える事で結託。』

本当でしょうか?

矢田部のバンクで280km/h止まりなら、FISCOのストレートに舞台を変えればいいだけです。しかし、クローズドコースで出す320km/hには何のカタルシスもありません。ビデオの「商品性」を考えると、初めから「公道300km/hオーバー」ありき、と考えるのが自然ではないでしょうか。

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