K川さんの世界 2018

模型部部長、K川さんが2018年内に作られたキットをご紹介します。


プリムス

amt 1/25 パトカー模型がベース。シャコタンにしたくて、タイヤ、ホイールと車高の検討中。ホイールはアオシマを使用。


(編注:この1968年式プリムス・フューリーってamt製ではなく、ジョーハン製ではありませんか??)

2月3日 オートモデラーの集い

年1回のプラモイベント。日産自動車エンジン博物館で開催されています。










アオシマ 1/12 Z2。そもまま作るとおもちゃになるので、マフラーを改造し今風のカスタムにしました。カラーはタミヤの缶スプレーで塗ってます。



ランドクルーザー

河原で遊んでいる感じを表現しました。石は自宅の外にまいている本物をベースとして使用。車は汚しすぎましたね。




310 ブルーバード

有井 1/32。やれた感じに作ってみました。この女の子のフィギュアはマスターボックスです。戦車スケールの女子は色塗りが大変でした。作品タイトルは、「お姉ちゃんこの車で原宿行くの?そだね~」


マスターボックスの世界

日本のサブカル女子をミリタリースケールの1/35でフィギュア化しているのは、ウクライナの模型メーカー、マスターボックスです。浦和じゃないんですよ、ウクライナですよ、旧ソ連邦の。ボックスアートには律儀に日本語を使っています。果たして、どういう需要を狙ったものなんでしょうか?



マスターボックスが出す「普通の」ミリタリーフィギュアの中にも「トンガった」題材があるのは見逃せません。以下にご紹介させていただきます。

ピンナップガールズ

ありがちな線ですね、軽いジャブとして出させていただきました。取り立てて申し上げるものでもございません。

ベトナム戦

米兵に娼婦2人をあてがう南ベトナム軍兵士と思わしきポン引き。国辱モノの題材。


現地女性に絡む米パトロール隊。早く逃げて~!

ジハード

イスラム原理主義者による捕虜の処刑シーン。日本のメーカーが出そうものなら、不謹慎として吊し上げを食らいそう。


中東でスニッカーズをばらまく米兵。70年前の日本ではハーシーズでした。

国民突撃隊

第2次大戦末期、行き詰ったナチスはベルリンに残っていた民間人・・・老人、婦人、子供たちに武器を持たせ、首都防衛の任を担わせました。


Volkssturm とは「国民突撃隊」の意。


国民突撃隊に徴用される年齢は16歳以上とされていたものの、それ以下の子供たちも動員されていたのです。

第2次世界大戦

南ヨーロッパにて。上陸した米軍と迎え撃つ独軍の偵察隊が遭遇するも、任務を忘れてピーピングにご執心。


ありきたりな旧日本軍兵士のセットをして、「タラワの戦い」(日本軍は全滅するも米軍にも多数の損害を出した悲惨な戦闘)と指定するところにウクライナ人のアメリカ人に対する感情が垣間見られる感じです。


注目すべきは、付属する出征旗のバリエーションの多さ。こだわる視点が違います。この手の遺品を戦利品として並べている博物館でもあるんでしょうね。

ICM

マスターボックスと提携関係にあるというロシアのICMも、マスターボックスほどではないのですが、笑わせてくれるフィギュアを出しています。

大々的に下着を干して怒られているソビエト女性兵士の図。


ソ連の女性兵士

共産主義下の男女平等社会では、「女性は男性と同じだけの肉体労働ができる」という建前がありました。血を血で洗った激戦で知られる「独ソ戦」に、ソ連政府は100万人!!もの女性兵士を投入したと言われています。

医療、通信、炊事といった女性の仕事として理解しやすい分野のみならず、敵兵と直接交戦する歩兵、砲兵、戦車兵、機関銃手、狙撃手、はたまた戦闘機パイロットに至るまで女性・・・多くは、18歳未満のうら若き女性が登用されたのです。

衛生兵

戦闘後の兵士達のために大釜いっぱいにスープを作ったものの、生き残りが一人もおらず、スープは丸々残ってしまったという・・・(実話)

炊事兵

歩兵

ソ連やフランスにおける対独ゲリラを特にパルチザンと呼びます。非合法行為であるゲリラは国際法の保護を受けられず、見せしめのために吊るし首となった女性パルチザンも数多くいたそうです。

パルチザン

女性兵士に一番人気があった任務が狙撃手というのは意外に思われます。男性より忍耐力があり、細かい作業を得意とする女性は狙撃手向きと、当時考えられていたことも人気を後押ししたようです。

画像は、309名ものドイツ兵を射殺したエース・スナイパー、「リュドミラ・パヴリチェンコ」。

狙撃手

機関銃手

対空砲手

戦車搭乗員

隊の全てが女性で構成されていた第588夜間爆撃連隊は、「夜の魔女」の異名でドイツ軍に恐れられていました。

爆撃手

女性エース・パイロットでは、「リディア・リトヴャク」と「エカテリーナ・ブダノワ」の2人が突出した存在として知られています。2人とも終戦まで生き残ることはできませんでした。

戦闘機パイロット

戦争は女の顔をしていない

ベラルーシ人の女性作家「スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ」による独ソ戦に参加した女性兵士のドキュメンタリー。2015年のノーベル文学賞を受賞。

1984 У войны не женское лицо

「わたしたちは戦争が終わったらすべてが変わるんだと信じていました。ところが戦争がまだ終わらないうちから、捕虜になった人たち、ドイツの収容所を耐え抜いた人たちが逮捕されたんです。その人たちはヨーロッパを見てきてしまった。ヨーロッパの人たちがどんなふうに暮らしているかしゃべってしまうかもしれませんでした。ヨーロッパでは共産主義者なしで暮らしていて、どんな家に住み、どんな立派な道路があるかを。」

「ミンスクに着いても夫は家にいない。夫は内務人民委員部に逮捕されて、監獄にいたの。『あなたの夫は裏切り者だ』私と夫は地下活動に参加していた。捕虜になってドイツに連行され、ファシストの強制収容所にいたことに疑いがかけられた。ただ一つの質問は、『なぜ生き残ることができた?どうして死ななかったのか?』既に死んだ人たちでさえ疑われた・・・祖国は私たちにそういうお礼をしてくれた。私たちが注いだ愛情と流した血に対して・・・」


ナチスとカトリック

ICMはほのぼの路線だけではありません。以下のキットは何の変哲もないナチスドイツ時代の交通警察のフィギュアに見えますが、大きな爆弾が仕込まれています。


よく見ると、右から2番目と3番目の人物は牧師と分かります。


ナチスにはカトリックの牧師が属していました。カトリック(=バチカン)は反ユダヤ、反共という点でナチスと強い結びつきがあったのです。


バチカンはドイツ敗戦後、いわゆる「バチカン・ルート」を使って、多数のナチス高官を南米に逃亡させています。そういう彼らが現在、何より弱みと思っているのが、ナチスによるホロコーストに沈黙していたという、宗教道徳上、許されざる事実なのです。

ナチスとバチカンとの関係を連想させる(おそらくその意図で作られた)このキットは、バチカンからクレームが入ったと言われています。

フォード創業者

本国に先んじて(?)のヘンリー・フォードを1/35フィギュア化。(なお、フォードは強烈な反共、反ユダヤ・・・敵の敵は味方の論理で、ナチス支持者でありました)

モンモデル

1/35テロリスト仕様ハイラックスで衝撃のデビューを飾った中国のプラモメーカー。こちらも題材のチョイスがなかなか。



テロリスト仕様ランクルもあります。デティールも精密、繊細。



女子供を含めた「中東人」フィギュアも用意する周到さ。

5月12日 静岡ホビーショー



今回は戦車を2台、展示しました。新作はイギリスチャレンジャー戦車です。
















フェラーリ288GTO

フジミ 1/24 エンスーアシストシリーズ。細かいので、組み立てが手ごわいキットです。仮組しながら慎重に作成中



隼 X1

タミヤ 1/12 ヨシムラ隼。純正カラーリングがマスキング大変だったので、ホワイトにしてしまいました。でも白いバイクもいいですね。白バイは嫌いですが・・・・・。

7月29日 モデルカーズ撮影会

モデルカーズ チューニング その7の撮影会に持ち込んで撮影してもらった2台です。




この車は、この雑誌に載っています。

9月23日トレッサ横浜 モデラーズコンテスト

今回は、ミリタリーを2作品出しました。


バイクをバンクさせたものを作りたかったので、結果こんな作品になりました。ピンナップ雑誌を見つけてUターン・・・だが、先客のアヒル君が発見し、横取りされるというストーリ。

11月11日 横浜ホビーフォーラム

こんな感じで何台か車展示しました。同じ車ばかり展示しているということは、2018年はあまり完成車がなかったということです。




メイド稼業のお姉ちゃんのために、昭和38年式ブルーバード1200をピンクに塗られたK川さんですが、それに近い仕様は実車でも存在していました。日本初どころか世界初の女性仕様車「ファンシー・デラックス」です。

カタログにも4つのグレードの一つとして堂々掲載されています。

ボディ色は以下の通りピンク系ツートーン2種のほか、レモンクリーム/ベージュ、ペパーミントグリーン/ベージュなどがあったようです。







「ブルーバードはわが国ではもちろん、自動車の国アメリカをはじめ、世界の国々でも数多く愛用され、断然人気です。」

「アメリカでもイギリスでも大変な話題になっています。」(なっていないと思う)

「西欧でも主流は1200㏄クラス」

まあ、なんというか・・・この時代は公式カタログ内でも、アメリカでは~、イギリスでは~、と連呼していたんですね。欧米コンプレックスと言われても否定できないでしょう。日本が占領を解かれてから、わずか10年のことですから仕様がない?

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